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2024年03月19日

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2007年08月12日

◆踊れる読経!韓国の梵唄

kr-b.jpg

かなりマニアックなワールドミュージックまで手がけるビクター(ビクター
伝統文化振興財団)から出た「韓国の梵唄【靈山齋】太古宗奉元寺」。

仏教音楽というから、日本の声明のようなものか?と思っていたが、
聴いてみると似て非なるものであった。
いや、むしろ全くの別モノのようにも感じる。

韓国の「梵唄」と日本の「声明」では、一音を幾通りもの節をつけて
発声する読経という点では共通するのだが、音楽スタイルは
それぞれの御国柄が顕著である。

声明は非常に厳かで重苦しく、「能」に近い不可思議性を持っている。
対する梵唄は、驚くほど快活で、韓国伝統芸能の極致とも言えるような
賑やかさである。読経というより、まるでパンソリかシナウィを聴いて
いるような躍動感なのだ。

声明が、煩悩を超越した上で謡われるものに対して、梵唄はむしろ
世俗的なものを昇華しながら愉しんでしまおうとしているかのようだ。

様々な韓国の伝統楽器を用い、実際に舞踊も行われるそうだ。


1.掛仏移運

巨大な仏画に仏を迎える儀式というこの曲は、20分に及ぶ長さだが、
静かでもなく、かと言って騒々しい訳でもなく、アルバムの
幕開けには相応しいものである。


2.伏請偈
3.千手バラ

まるで日本の民謡のような静かな読経の2から、シナウィのような3へ。
単調な読経とそれを取り巻く騒々しいほどの吹打との
バランスが絶妙で、官能的ですらある。

4.道場偈

5.法鼓舞

6.三挙仏・振鈴偈

7.香水羅列

8.特賜加持・四陀羅尼

9.加持偈・普供養真言・普回向真言

終盤の「普回向真言」は最も音楽的であり、土俗的な匂いもする曲。

10.和請・祝願和請

女声ソロ。前半の「和請」はパンソリによく似ている。
後半の「祝願和請」は民謡のような節回し。
「万歳、万歳、万々歳、大韓民国~」 という件が
あるところが如何にも韓国的。

11.華厳施食・般若心経

おなじみの「般若心経」韓国語版が聴ける。
そして、この曲が最も日本の読経に近い響きを持っている。

12.功徳偈・法性偈
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2006年08月08日

◆「大長今」オリジナルサウンドトラック

 「大長今OST」の一曲ごとの感想を個人的見解で述べてみようと思います。
私が買ったのは韓国輸入盤なので、国内盤とはジャケットが異なっています。
このサントラ、かなり気に入っていて、ヘービーローテーションです。
音楽的な分野としては、「姫神」とか「image(イマージュ)」が
好きな人にオススメで、ニューエイジ系だと思います。 

161_1.jpg


대장금(大長今OST)


このサントラの良いところは、全体的に統一感があり、
人気のポップソングばかり集めて、バラつきがあるハリウッド映画の
サントラとか、制約上やむを得ず、一曲一曲が細切れに変化してしまう
大河ドラマのサントラのような欠点が少ない事である。


1.고원(高原)

とてつもなく“ヒーリング”系なサウンドである。
ここまで完全な打ち込み系の曲を時代劇の背景に持ってきてしまって
何の違和感も感じさせないところが凄い。
曲自体は2分足らずの短いものである。

2.창룡(蒼龍)

言わずと知れた「大長今(宮廷女官チャングムの誓い)」のオープニングテーマ。
ただし、それは冒頭の1分足らずまでで、曲全体は約5つの小節に
分かれており、ドラマの要所要所に用いられている。
こういった構成はドラマのサントラにはよく見られる。
一曲を聴かせるには、やや落ち着きがなくなるが、サントラという性質上、
致し方ない事である。それを補って余りあるほど、一節一節のクオリティが高い。
例えるならば、NHK大河ドラマのOPを5つ纏めて聴いたような感じである。
「고원」のような打ち込み系ではなく、韓国の伝統楽器を用いているので、
大河のテーマらしい深みのあるサウンドに仕上がっている。
女性を主人公にした作品とは思えないほど、勇壮なイメージだ。

3.하망연(何茫然) (feat. Safina)

閔政浩をテーマにした曲であるらしい。
テノール歌手を起用しているようである。下手にKPOPシンガーを起用して
メロドラマ臭さを醸し出すより、こういったクラシカルな雰囲気に
纏めてくれる方がよっぽど好感が持てる。
この曲は英語版とインスト版も収録されているが、個人的には
この韓国語版が一番“らしさ”を表していて好き。

4.오나라Ⅱ
通称「スローオナラ」。低音の笛の音(楽器が判らない;)に、
ハスキーな低音女性のヴォーカルがとてもマッチしている。

5.0815(空八一五)

登場人物が訥々と語っていく場面などでよく用いられる曲。
サウンド的にはあまり特徴がないが、個人的にはとても好きな曲。

6.연밥

調理場面でよく用いられる曲だが、テーマが料理とは思えないほど
スケールが大きい。イントロこそ、微笑ましい笛の音で始まるが、
すぐさま今から合戦でも始まるかのような雄大な曲調に変化する。
また、収録曲の中で、最も韓国の伝統的な楽器を多用している。
ズッズッズッズッ…という後ろで微かに流れる低音の弦楽器は、
私の好きなコムンゴ(ただし、ほとんど聞こえないorz)。
背景で打ち鳴らされる乾いた金属音はケンガリで(ただし同時に、
非常に似たタイプの打ち込み音にかき消され気味で判りにくい。
ヘッドフォンで聴くと、左中央辺りで響く乾いた音が打ち込み音。
右の奥の方で聞こえるカラカラと響く音がケンガリの筈である)、
この楽器は他の曲にもよく用いられている。
カヤグムらしき楽器だけは主役的に使われている箇所がある。

7.덕구

タイトルからして「姜德九」のテーマと思われる。
トックおじさんが大慌てで走り出し、何やら小細工でも仕掛けていそうな
微笑ましい表現から始まるが、中盤からは、わざと音程を外したような
ダイナミックなサウンドに変化。民族的な囃子が却って前衛的で面白い。

8.Hamangyeon (feat. Safina)

하망연(何茫然) 」の英語版。

9.APNA

今英のテーマらしい。儚げなピアノ風の音(典型的な打ち込み)に、
ヴォーカルを加工した様なサウンドを織り交ぜて、
極めてENYA(エンヤ)風である。

10.다솜

ジャケットでは、ハングルの旧字体ヴァージョンで表記されている。
こちらもかなりENYA風なサウンドで始まるが、中盤になると、
よくシルクロードとかのドキュメンタリーで用いられるようなサウンドに変化。

11.(悲)

韓尚宮が亡くなった時のテーマらしい。ヴァイオリンのゆったりした曲。
タイトルは「悲」とあるが、それほど重苦しい雰囲気は感じさせず、
どちらかと言えば、美しい想い出を表現しているのではないかと思わせる。

12.단가(短歌)

こちらの方が、よっぽど悲しい感じ。ピアノが切ない。

13.연도(烟濤)

韓国の伝統楽器で始まる静かな曲。極めてスローテンポ。
女性の優しいヴォーカルが流れるが、ヴォーカルナンバーである事を
忘れさせるほど、もの静かで控えめである。
そして気がつくと、この曲も「하망연」の別ヴァージョンだったりする。

14.오나라Ⅰ

「大長今」のエンディングで流れるが、こちらこそ元祖テーマソングだろう。
パンソリを修行中の子供達による合唱と低音の女声の対比に妙味がある。
古代朝鮮語を用いたという歌詞は、姫神が用いた縄文語に相通ずる。
一度聴いただけで、耳から離れない存在感。
いつ聴いても心地よいミディアムナンバー。

15.The Legend Becomes History

「창룡」をスローにしたヴォーカルヴァージョン。
映画音楽のようなスケールの大きいイントロを打ち破るかのように、
高音質の女性のヴォーカルが始まる。異様に訛った英語と、わざとなのか
判らないほど酷く音痴に聞こえるフレーズ。そうかと思えば、
最後のヴォルテージを上げた高音は見事で、そのヘンなギャップが
却ってクセになるような曲である。
音楽的には、Sarah Brightman(サラ・ブライトマン)を彷彿とさせる
(当たり前だがSarahはもっと上手である)。

16.자야오가(子夜歌) (Techno ver.)

「오나라」のクラブ系リミックスといった感じだが、どうやら世間一般的な
評価はマイナスのようである。テンポの速さが、他の曲と合っておらず、
サントラのイメージを崩してしまったのが一因のようだ。
このサントラは打ち込み中心のサウンドなので、決してこの曲だけが
浮いているという事はない筈なのだが、どうも挿入した箇所を
誤ったのではないかという気がする。一番最後にオマケのような形で
収録するか、「연밥」や「덕구」辺りのアップテンポな曲と
並べてしまえば、それほど浮かなかったと思う。
90年代前半にかけて流行ったアンビエント・ポップス系のアーティストが
シングルB面に収録したリミックスがこんな感じだったので、個人的には
嫌いじゃない。何となくDEEP FORESTや、BEAUTIFUL WORLDの
「IN THE BEGINNING」(超マイナー…)辺りのリミックスを思い出した。

17.하망연(何茫然) (inst.)

もうこの曲は3回目の登場(「연도」も含めると4回目)なのだが、
しつこいという印象を与えない。
インストゥルメンタルだけでも充分に聴かせる音楽である。


 






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